遺言

一緒に生きたい

私の理想だ

例えば……身内の過ちや失敗を笑い話にして他人に言いふらし、貶したりしない

助けを求めた時、庇ってくれる

 

私は人間が大嫌いだから、皆消えちゃえばいいと思ってる。消えちゃえば……なんて可愛い言い方よね。だからって人殺ししようなんて微塵も思わないよ。だって、みんながしあわせであればいい、と思ってるもの

嫌いだから、最低最悪だから人間なんて死んでしまえばいいと言った時、非難したりそんなことないよという人は、きっととても幸福だったのだ

助けを求めたらごく自然に誰もが手を差し伸べてくれる。人間の素晴らしい面しか見た事がない。もしそうじゃなく、裏切られ手酷く扱われ、汚い面も沢山見た上で「そんなことない」といえる人は、余程の善人か、もしくはその言葉には愛も憎も混在してるに違いない

 

私は……守って欲しかった

「助けて」と言ったら事情を聞いて、私を庇って、相手の理不尽を責めて欲しかった

けど実際は、

保育園の頃、自分のものを隠されたり盗られたり、いじめられても、それを大人に言ったところで「そんなことないよ、あのこはそんなことしないわ」、勇気をだして言ったのに、「じゃあどうするの?休めばなにか変わるの?」と返されて、私は、もうどうしようもなかった

大人なんて、と、痛いほど身に滲みて、

だから中学のとき、担任から「なんで自分を傷つけるの?理由を言わないなら親に言いつけるよ」と詰問され、目をつけられて私だけが生徒の前で叱られたり揶揄われても、行きたくないなんて、言えなくて

見えないものが見えて、夜眠れなくなって、家の門から出られなくなって、仕様無く、泣いて伝えても、気が滅入ったのは私じゃなくて親だった

こんなふうにしてどうなるの?これからどうするの?ちゃんと考えてるの……

 

そうなの。私を守ってくれるのは私だけ。家族なんて、頼れないの 頼りたくないのもあるけれど、本当に、頼ることが出来ないの

それなのに、ごく平和に、幸せに生きてきたやつほど、家族は頼るべきと声高に主張する

もう、いやになる、それで、ギリギリまで追い詰められて、違うとか、そう出来ない、信頼できない、そうしたくない。弁明すれば、「赤ちゃんみたい。」と、呆れられる

くるしい。この私を守れるは私だけ。そうずっと信じて、4年間過ごした。私がちゃんとしなければ、私はダメになってしまう……向いていないから、辞めなさい。諦めなさい。あなたには無理だから、と冷たく言い放されて、みっともなく泣き喚き、ラストチャンスを貰った日を思い出した。もしここで折れてしまったら、と思うと、脚が竦んだ

頼りにならない、というわけじゃないの 沢山助けられているから。けれど、もっと違う、私は……