遺言

一緒に生きたい

諸悪の根源

むつかしいな。

私が私であるせいで、なにもかもうまくいかない。全部、私自身のせいで、台無しにしてしまう

整形外科で働いてた先生が「傷痕消せたら、消したい?」って真剣に聞いてくれたから。

傷痕なんて見られたくなかった 「大人」はみんな揃って同じ反応をする。丁度、私を見る羽目になった先生が、別室のベッドに寝かされた私にも聞こえる声で自傷なんてする奴は……って言ったのと同じ様に

でも先生は違った 真剣な目だった 小馬鹿にするでも、あきれ果てるでも、異常者を見る目でもなく だから私は「うん」って答えた

私は……先生が「よろこぶ」と思って

本当にそれだけの動機で、腕を切ったよ

電気を消して、薬を山ほど飲んで、とても怖かったけれど

先生がそういう傷を見てみたいって言ったから それを鵜呑みにするような、バカで、どうしようもない

 

もうひとりはいやだ ひとりになりたくないから、こんな愚かで面倒くさい私じゃいけないんだ 私が我慢すれば、何もかも上手くいくならそれが正解だ だから無理やりに我慢じゃなくて、それが当然であるように素晴らしいひとになりたい

言いたいこと嫌なこと怖いこと不安なことを感じとる私は私なんかじゃない もっと素直で従順なひとになりたい

誰からも愛される私になれたら、私は報われる

私は私をすてたほうが幸せになれる

みんなが私を面倒で最低な人間だと思う時、私も、私自身にそう思ってる。こんなの早く消えればいいのにって。でも消えたら色々と困るから、早く別人になって欲しい

すばらしいひとになりたい 頭が良くて聞き分けのいい、なんの取り柄もないような、