遺言

一緒に生きたい

幸福って言うのはね

お母さんはなにより常識的で普通の家庭に憧れていたと思うから、私がこんな体たらくであることを、こんな人間であることを一番悔やんでいるんじゃないかな、と思う

だからと言って、私のことを無視したり酷く扱ったりしない 家族だから、大切にしてくれる、それは本当に有難いことだけれど、

一体、誰がいけないんだろうって考える

私は生まれた時からずっとこうで、変えようとして変えられるものもあるように、変えられないことも沢山ある

漠然と消えたいなって、幼い頃から思っていた

扱いにくい子供だったと思う

きっと今も変わらずそう

なら私がいけないということになるのかな、そうだとしたら、私が何とか生きようとしてきたことも、頑張ったことも、何もかも無意味どころか、いっそう今、未来を最悪に近づけていたということなのか

なんだかな

死にたくはない 死にたくないけど、死ぬ以外に私を無くすことってできないんだ

死にたくないのに死にたくてつらい

時々は、頭がおかしくなりそうなほど、死にたいという気持ちが強くなる

でも、死ぬことだってそう簡単じゃないな

死にたくないし……

理想は、ドライアイスのように消えてなくなるか、私じゃない誰かになること

そして、みんなが指さして笑うように、私も笑ってみたい

大多数にいる時、それだけで幸福だと思う