遺言

一緒に生きたい

錯覚

綺麗なところだけじゃない。きたないところも、みにくいところも持っている。それでも、あの人は本当にうつくしかった。

あの人が愛する世界は本当にうつくしかった。

だから私はこの世界を愛することが出来た。

あの人が、愛したものだったから。

 

あの人が「お母さん」について書く時、

「お母さん」を思い出して泣く時、

私はお母さんについて想い、

その気持ちがあまりにお母さんを愛しているから、お母さんに対する綺麗な感情ばかりが溢れ出て止まらなくて、

例えそれが

「お母さん」

という概念を愛していたとしても、

嬉しくて、嬉しくて、

貴くて、幸福で

なにかに抱かれるような感覚がする。

柔らかい気持ち。