遺言

一緒に生きたい

2013年の秋

いつだって秋は切なさでいっぱいになる

2013年も、夏は世界の煌めきに便乗して何とかやり過ごせても、寒くなってくるとダメだった。ぼうっと窓辺で過ごすことが増えて、かなしくて腕を切り始めたら、面白いくらい真っ逆さまに落ちてった。でもいいこともたくさんあった。恋人兼大親友をなくしたかわりに、入学してすぐ、隣に座ってた彼女が落書きを盗み見して耳打ちしてくれた情報から「え、(当時はまってたヒーロー映画の緑の悪役)好きなの?!」と初対面で割と馴れ馴れしく話しかけた子とめっちゃ仲良くなったりした。すごく助けられたし勧めてくれた絶望と希望のゲームにどハマりしたり、ほんと、楽しいこといっぱいだったなと今思えば。

嫌だったのは、課題で使う花を買いに、製図が早く終わったから明るいうちに近くのホームセンターへ行って、良いものがなくてモールに入ってる花屋まで行って、自転車漕ぎながらわけもなく泣いた時。徹夜で木を組んでた時。雨の中、家にいたくなくて歩いて着いたコンビニで肉まんを買いに行った帰り。手の甲は想像の5倍くらい、痛かった時。家族といった釣りの帰り買ってもらった鍋焼きキムチを一人で食べてる時。大講義室で授業中腕切ってる時。咳止めを洗って飲んだ時。お風呂で腕切った時。授業に出れなくなった時。家に帰る時。

楽しかったのは……あきちゃんとしゅーちゃんがおうちに来てくれた時。シチューを作ってくれた時。手作りのクリスマスケーキを作った時。授業に遅れた時にも席を取っててくれた時。徹夜で課題を一緒にやってくれてた時。夕飯を学食で一緒に食べる時。「どうしたらいいかわかんない」と言いながら、私の左手をさすってくれた時。「あきちゃんのこと好き」って言っても、「私は友達として好き」ってちゃんと言ってくれた時。お風呂があったかかったこと。教えた曲を気に入ってくれて、私にも歌を教えてくれたこと。春休み教習所通いながら1週間くらい私の家に泊まって課題みはってくれてたこと。精神科の帰りに寝込んでたら課題やっててくれたこと(ごめんね)。同じベッドで寝てくれたこと。