遺言

一緒に生きたい

うら寒い秋

また肌寒い季節になってく。この間まで蒸し暑く、びっしり汗が浮かぶほどだったのに…少しずつ寒くなるのではなくて、あっという間に、秋になる。夏の終わり、低彩度で鈍く、かさかさとした肌触りの、鮮烈な煌めきを失くした夏の、死に目

からしょうがないよね、ということ

もう3年目 毎年のことだ

フローリングに貼り付く冷や汗をかいた足

爪先まで冷え切って、寒気がするのを、治すには熱いシャワーを浴びる他ない

あの秋冬、なぜそこまで寒かったのだろうと、暖房はつけていたはずだ お布団にもくるまっていた それでもすごく、すごく寒かった

身体をあっためるには、熱いお茶を飲むこと。熱いシャワーを浴びること。

お布団にくるまっていても、自分の熱じゃもうどうしようもないとき、私を温めてくれる救世主。安心するからだ 寒いと、冷たいと、動きが鈍って、身体のみならず、こころもさむくなっていく

 

ろくなものをたべていなかったな。舌が痺れて、泣きながらお肉を焼いて食べた もう滅茶苦茶だな 腕も切った 切ったら止まらなくて、薬もやめられなくて なんて切ない季節だったろう それでも、あの時私は本当にたくさんの人たちと関わっていた。先生も、心理士さんも、たくさん、たくさん…それなのにどんどん悪くなっていったのはなんでだろう

詰まるところ誰一人私に関心がないことを知っていた だから私を救えるのはわたしだけ、ということも

そしてみんなわたしから離れていった この世には誰一人本当の意味でそばに居て、わたしを守ってくれる人なんていないとしっていた

「あなたのためを思って」なんて、ひどい言い訳だよな。酷い嘘。

冷たい秋雨は彼等の様で、一人きり、何をしても赦される代わり孤独ばかりの部屋はあんしんのゆりかご

生きることも死ぬことも選べた、あの時のわたしには、選ぶことができた、のにな