遺言

一緒に生きたい

いつも

一ヶ月だって、一日だって、確実に死に向かって生きているのに、時間はまだあるからなんて思って生きていていいのかな、と不安になる

悔いのないように生きるにはどうしたらいいのだろう

みんなのことが大事

でもみんなを大事にすることができない

何かを選ぶということは、何かを見捨てるということで、

見捨てる代わりに選んだものは、最良だったかな、と

 

死が頭をよぎる時、いつも、彼のことを想う

彼の最期を想う

彼のことを想うなら、なりふり構わずそばにいればよかったんだ

でもそうしなかった

そうできなかったと言い訳をするのはいくらでもできる けどどれだけ仕方なかったを並べたところで、そうしたのは自分でしかない

いつでも彼のことを想っていられない自分に腹が立つ

その苛立ちさえ少し立てば収まって

その時限りの浅はかな後悔ばかり