遺言

一緒に生きたい

痛いの痛いの

昔の記事を見返していて、「門前払い」は、整形外科でもされた事があったんだ。

あの時は頭から爪先に冷たいのがすっとながれていって、緊張して、すごく怖くて、小さい子供のようにしゃくり上げて泣いた。愚かな私も許せなかったけれど、生きて足掻いた跡も汚い、と言われた気がして、それがあまりに真っ当すぎて、悲しくて、辛かった。受け入れられないのだという。それが正解だ。こんな厄介者、たらい回しされて最後はつめたい土の上で死んでいくのが、お似合いだからだ。自虐ではなくて、本当に。

だから傷をうまく治す方法も、手当も上手くなるように練習した。誰にも迷惑を掛けないように、ばれないように、私だけの、秘密

 

醜いね。わかる。みんなの言い分はすごく。

「こんなことするな」

「ばれたら最後社会に居場所はない」

解っていて、もうどうしようもないところまで来てしまった。消えないんだよ、消したくても

だからもう責めないで。もう許して。汚いね、わかるから。おかしいよね、異常だね、それは、すごく。

それでも痛い。痛くて、苦しいから、それも消えないから、うまく治すから、だから見ないで、酷いこと言わないで

傷を付けたばかりの長袖の上から手首をゆるく握られて撫ぜられた。痛いでしょう、と言われて、泣いた。そうだよ、その通りだよ。きみの言葉は本当にやわらかく私を受け入れてくれた。たったそれだけ、きみがくれたのは。でもそれが、どれだけ貴いか、私はよく知っている

 

理解できないと非難する言葉は止めどない。それでも傷は治らないし、私も、止められない。

けど、きみの手と言葉は一瞬、いただきますをいう前に吐き出された行為は、私を許してくれたし、傷、痛いからやめようかなって、思った

 

頭を撫ぜられるなら、私は、手首を撫ぜてほしい

頭は、なんか緊張するから、あまり好きじゃない

みんなの言いたいことなんて私はとっくに知っているんだよ。もう二度と消えないこの痕を一度も見てくれないことも知っている。だから、これも気狂いの戯言でしかないのもね、わかってる…