遺言

一緒に生きたい

夢の話

夢に、あの人が出てきた

私は妹とおばさんと夕飯の支度をしてた

ふと電話が掛かってきて、スマホに表示された名前を見、直ぐに出た。部屋の外へ出る前に興奮しながら名前を呼んだ。暗い廊下へ出ると電話から「夢を叶えたよ」と嬉しそうに話す声が聞こえて、良かったねと、それから昔の後悔や謝罪を何遍も述べた もういいの、とあの人は言ってくれた。逸る気持ちのまま玄関に降り靴を引っ掛けて出ると雪が降り積もっていて、夜なのに明るかった。また会いたいということ、またあなたの好きな物をおしえてほしい、と口速に伝えた。途端、電波が悪くなって、え、なに?という言葉を最後に電話は切れてしまった。話しながらうろつく癖で、門まで辿り着いていた 門の外は街灯のあかりで余計明るい。ふと足元を見ると、門の格子から漏れるあかりに浮かぶ子猫がいた。白に黒模様の子猫 酷く弱っているように見えた しゃがんで頭を撫でるとか細く鳴いた。首元を触ると体液が出ていて手のひらにべっとりついた。私は怖くなって……