遺言

一緒に生きたい

しょうがないよね、最近、寒いくらいだもの

ちょうど1年前の、罫線を無視して這い回る言葉ですらない文字

薬で訳が分からなくなって切って、それを回らない頭で手当して眠る、その夢を何度も見る

眠りが浅くなる度に「夢だった、よかった、怪我してない」と安心しても、左腕の包帯も、血まみれのティッシュもちゃんと有って、夢じゃないって叱ってるみたいだった

もう縫って貰えないし、先生は見張っているし、でも切らずにはいられなかった

切る事に縋るしかなくて、だけど切っても何も埋まらなくて苦しくて寝て、起きたらまた混乱しながら切って寝た

 

日向で生きてきたにちがいないあの人が、私は間違ってるというから、堪えきれず泣きながら反抗した いい歳して、こどもみたいに泣き喚いた 先生は困っていた。

幸せのかたちを説かれても、それが理解出来たとして、その通り生きられる訳じゃない

先生の言う通り幸せじゃないとしても、間違っていたとしても、ここから抜け出せない

抜け出したくてもどうしたらいいか分からないの

困り果てた顔で、だけど、だからあの時切り捨てると決めたんじゃないかな、と今は思う

それが私のためだと、思ったに違いない

先生の気持ちは、解る でも私も、もうどうしたらいいか判らなかったの

 

 

身体は死ななかったけど、その分たくさんなくした

今でもたくさんゴミ袋に詰めたままなの、

それを棄てなくていいって言ってくれたのひとりだけだった

つらくて苦しくて、はやく死んじゃいたかったんだけど、死ねなかったから、いっぱい殺しちゃったのかな

今も膿んで痛くてたまらない